女性の食生活にまつわる懺悔の書
妹は僕より大食いだし、母もおやつを買ってはしじゅう何か口に入れている。
彼女たちは「これ以上食べると太るー」とか言いつつ、むしゃむしゃよく食べる。
こういうときは、「いや、全然太ってないよ!」とおだてるのが無難なのだろうと思いつつ(じっさい太っているわけではないし)、「よしよし、まるまる太るがよい」と言っては蹴飛ばされ、「てゆうか小太りのほうが長生きだってよ」と言ってはどつかれている。
長らくそんな平和な日々を送っていたのだが、今日ふと、僕の言動が嫌がらせと受け取られているのではないだろうか――もしかして僕の発言は"dietary harassment"とでもいうか、セクハラの一種になっているかもしれない、と思い至った。
だいぶ以前、家族だけでなく、友人だった女の子にもそのようなことを言って泣かれた。そしてそのまま疎遠になってしまったことがある。当時はなにが悪かったのかよくわからず、「男女の友情というのは成立しないのだなあ」などととんちんかんなことを思ったものだが、いま思い返してみればなんのことはない、僕の気づかいが足りなかったのだ。
痩身の女性がもてはやされるという風潮は確かにある。「こんなに食べたら太るよぅ」という女性に対し、僕は無責任にも「いやいや、そんなこと気にしないでもっと食べるがよい食べるがよい」と言う。それは、一見ものわかりがよい意見のようでいて、現在の女性の置かれている社会状況をまるで顧慮しない、きわめて男性的な発言だった。
「やせ至上主義」には抵抗すべき、ということを、僕が女性に強要することはできない。それは彼女たちが自ら主体的に選択する問題だ。
そういうわけで、ずいぶんあちこちで女性の苛立ちを招いてしまったような気がしている。きちんと食事を摂っていることを称揚するつもりで、食べていることをからかっていると思われたのではないかと……。
お詫びします。
気休めになるかどうかわかりませんが、今日もそれで妹に二発殴られました。
ただ、食べたいものを食べず、それどころか健康を損ねるほどに食事を我慢するというのはやっぱりよくないと思うんだ。
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赤旗(日曜版)連載だったというのがすごいな。
※追記:そういえば失念していた。もっと早く言及すべきだった。
おかしなダイエット 〜食べ物はお薬じゃないよ編〜その1 - みつどん曇天日記
http://d.hatena.ne.jp/T-3don/20090926/1253966283
コメント欄の最後まで必読。