そこにいるか

個人的な体験、その他の雑感

どうも「名作劇場」風の話らしかった

ある雪深い村、宿屋を兼ねた小料理屋を営む伯父夫婦に育てられる兄妹、12歳のクランと、10歳のアナ*1

そろそろ春になろうという雪解けのころ、宿に泊まりに来た旅の兄妹(ハイティーンで、裕福そうな感じ)と親しくなり、外国の珍しいものなどを見せてもらう。友達の「メガネ」や、金髪の少女ノーマと一緒に、彼らからいろいろな話を聞く。

しかし伯父夫婦や周囲の大人は彼らを快く思っていない。この「漂泊者」兄妹がちゃんとお金を払っているのに、十分なサービスを受けられないシーンがいくつか。子供たちはそのことにショックを受ける。ナレーションかなにかで、兄妹は被差別属性をもつということが仄めかされる(ロマのように定住しないということなのか、ユダヤのように祖国をもたないということなのか、そのあたりはよくわからなかった)。

村のはずれにある林を案内しているうち、「漂泊者」の妹はアナを連れてどこかに行ってしまう。クランはアナがいなくなったことに気づき、あわてて家に戻る。「漂泊者」の兄がクランの落とした帽子を届けに宿屋にやってきて、伯父夫婦と交渉を始める。

アナはクランの本当の妹ではなく、漂泊者の係累だった。何かの事情でクランの両親に引き取られていたものの、両親は不慮の事故で亡くなり、アナに関しては伯父夫婦も持て余していたのである。漂泊者の兄はアナを引きとろうというのだ。それも、いままでの養育費込みで。

一方アナは、漂泊者の妹から自分の出自を聞かされ、「漂泊者の国(?)」に来るように説得される。クランと離れたくないとぐずるが、漂泊者の妹は自分の身体についた傷を見せる。皆に嫌われ、傷つけられた身体である。漂泊者の兄は、妹を守るためにもっとひどい傷を負っているらしい。アナがクランと一緒にいれば、クランはアナを守るために傷付くかもしれないし、あるいは、クランも他の心無い人々と同じように、アナを憎み、嫌うようになるかもしれない。

アナはクランに嫌われるという想像をすることに耐えられず、泣きながら漂泊者兄妹とともに村を去ることに同意する。一方、宿屋では伯父夫婦と漂泊者の兄との取引が成立する。村中がその経緯を知っているらしく、アナはこの村に「いなかった」ことにされる(村人Cが伯父夫婦に「いい厄介払いができたな」などというセリフがある。伯父も「ああ」と応じている)。メガネやノーマはわけもわからず、アナが神隠しにあったのではと、見当違いの心配をする。

クランはうすうす「取引」を察し、またアナが自分の意志で去ることを周囲の大人から聞かされており(アナの真意は知らない)、村を去っていく三つの影に心のなかで別れを告げることもできない――

第一話は以上。第二話は七年後、大学生になったクランが新しく開通した山岳鉄道に乗るという話で、物語はそこから本格的に始まるらしい。ご丁寧に予告編があった。「原作小説を買おう」と、僕は夢の中で決意するのだった。

……

そして目覚めて困惑する。展開が気になってしょうがないのだが、この夢の続きはどうしたら見られるんだろうか……。

というわけで、とりあえず朝起きてすぐメモしておいた。

*1:妹の名前は「ア」で始まったような気がするが思い出せない。もしかしたら一回も名前で呼ばれなかったかもしれない。とりあえずここでは仮に「アナ」としておく。