そこにいるか

個人的な体験、その他の雑感

容疑者、被告、受刑囚。プロデューサー、組員、元早大生。


昨日は「朝もコムロ、夜もコムロ」というような状態で、いったいメディアは何から国民の目を逸らそうとしているのだろう、というような感じ。防衛空将の論文問題だろうか? まあ仮にそうだったとしても、結局はアメリカ大統領選がすべてを包み隠したわけだ(このエントリは2008年11月6日付で投稿されているが、記事そのものは5日に書かれたものである)。

僕自身「オバマが勝つ、絶対に勝つ」と公言し、あまつさえ文書にも書いていたので、もしそうでなければとんだことになるところだった(べつに土下座するとも丸坊主にするとも鼻でスパゲティを食べるとも言ってないけど)。ラルフ・ネーダーのラの字も出なかったね。マケイン陣営の副大統領候補が女性と聞いたときは、ペイリン候補のことも知らなかったし「あざとい」と思ったが、いま考えればやはり「あさはか」だったのだろうなあ。

そういうわけで一日中テレビに張り付いていたいところだったが、さすがにそうもいかない。オバマ候補――大統領の政策そのものについて、僕自身が何を言うこともないが、時代はやはり変わるのだなと思う(ずいぶん踏み出すまでに時間はかかったし、圧勝といっても48%の国民はマケイン候補に投票しているのだが)。

たとえ彼が奴隷の子孫ではなくても、白人とのハーフでも(アメリカではハーフだろうがクォーターだろうが有色人種とみなされるそうだが)、そして就任後に大した政策を打ち出せず失望を買ったとしても、この出来事が画期的なことには違いない。これから僕は、かの国が何歩あゆみを進めるところを見られるだろうか。それは、僕の生まれた国についても同じことがいえる(しかし、新しい大統領が「イラク政策は誤りだった」と言ったとしても、自民党はきっと……)。なるべく前向きでいたいと思う。もちろんこれで世界から悲劇が消え去ったわけではないが、とりあえずおめでとう。

……と、このまま感慨とともに米大統領選の話を進めていきたいところだが、話をコムロに戻してもよろしいでしょうか。


そのまま感慨に耽りたい人はこちらをどうぞ。

オバマ氏当選、米史上初のアフリカ系大統領誕生へ - asahi.com

http://www.asahi.com/international/update/1105/TKY200811050008.html


で、話を戻すが、僕自身は彼の曲をまったくといっていいほど知らない。そもそも、そんなに好きではないタイプ(曲のスタイルが。人格とかじゃないよ)。『ゾイドフューザーズ』のテーマ曲を彼が担当すると知って(それだけがすべてではないが)見なかったクチだ。

NHKのニュースはどうしてか彼のことを「小室プロデューサー」と呼んでいる。逮捕者にしては珍しいと思った。何をそんなに遠慮しておるのだ。このように、なんぞ弱味があるのかメディアが逮捕者を肩書きで呼ぶことがたまにあるわけだが、これについては、僕としてはそれで良いと思っている(もちろん「小室プロデューサー」だけ特別扱いというのはダメですよ)。というかむしろ、容疑者だろうが被告だろうが「さん」づけで呼んだら? というのが僕の意見だ。ブーイングとともにそろそろ裁判員制度が始まることだし、もういい加減「容疑者」「被告」みたいな呼び方はやめるべきではないかと。みんなもっと推定無罪という言葉を知ろう。

昔は呼び捨てだったそうだから(今でもタブロイド紙とかはそうか)、大分マシにはなっているのかもしれないが、「容疑者」だってどうしても印象が悪くなる。「お上は無謬」信仰の強い、とんでもない有罪率のこの国ではとくに。

ちょっと話をずらすが、暴力団員なんか殺されても「○○組員」よばわり。いくら「存在自体が違法」だとしてもあんまりだ。さらに言えば(記憶が定かではないし、ジョークを本当のことと勘違いしているだけかもしれないが)革マル派の活動家だったかなんだったかが起訴猶予かなにかになったとき、肩書きを「元早大生」としていたことがあったようななかったような。大隈重信が草葉の陰で泣いています。この論法でいくと、イラストレーターや漫画家なんかどうなるんだろう。「○○漫画家」とか呼ぶのだろうか。連載がなかったら「○○元週刊××××連載漫画家」かな?

「さん」付けで呼ぶことに何か問題があるだろうか。

うーん。ちぐはぐな記事になってしまった。


裁判員制度についてはとりあえずこの記事でもいかが。

裁判員制度は、世界に類を見ないモンスターになる:日経ビジネス オンライン)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20081023/174919/