そこにいるか

個人的な体験、その他の雑感

何に重きを置くのか

宇宙開発も貧困問題も、どちらか一方だけが重要なわけではない。人が何をすべきかは個々人の問題であって、地球上で飢えている人がいるから宇宙開発なんかもってのほかだというのは、ただのファッショだ。そもそも、人類全体に対してそんなにひとりひとりが責任感を負わなくてもいいじゃないか。誰に期待されているわけじゃなし。

展開(Evolution)というのは、端的に言って全滅回避のメカニズムだと思うのだが、うっかり人間のような共助意識を持つと、展開先の危機を救助する「倫理的動機」のようなごときものが発生してしまう。救助しないことで起こる不信や非難などが、コミュニティの足枷となるのだ(インド象が絶滅しそうだからといって、アフリカ象が葛藤するだろうか?)。そしてそのために、展開本来の合理的メカニズムが損なわれてしまう。

理想の社会は我々が完遂させるものではない。いつか来るかもしれないという希望があるだけで、決して保障されたものではない。次の世代、その次の世代を信じられないのか。前の世代が気にも止めなかったことを、いまの世代はどうにか解決しようとしている。きっと将来の世代だって。

あらゆることが、いつかはつながっていく。でも、それは今じゃない。


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「君は早すぎた。他の人たちはもっとゆっくり変わって行く。君が望む世界はまだ来ない。それがいつかさえ……」