そこにいるか

個人的な体験、その他の雑感

翻訳

O・ヘンリー「緑の扉」翻訳後記(ワーキングガール編)

本記事は、6月5日投稿記事の続きです。 ■まえおき(2回め) O・ヘンリー(オー・ヘンリー)の短編"The Green Door"(緑の扉/緑のドア)を翻訳した。 調子に乗ってマッシュアッ(以下略)……その翻訳過程で、既存の翻訳の解説や訳注でほとんど言及されていない…

O・ヘンリー「緑の扉」翻訳後記(クリフハンガー編)

■まえおき O・ヘンリーの短編"The Green Door"(緑の扉/緑のドア)を翻訳した*1。islecape.exblog.jp翻訳過程で、既存の翻訳の解説や訳注でほとんど言及されていない事柄に気づいた。もちろん「僕だけが気づいた」なんてことは世の中そうそうないわけで、同…

O・ヘンリー「千ドル」の結末について、同作者「運命の衝撃」と絡めて

■以下前置き(やや長め)~ 小学生高学年くらいから少し背伸びをして洋楽を聞き始めるようになった。歌詞カードの対訳と辞書を頼りに原文を眺めていくうちに「ここはこう訳したほうがよいのではないか、解釈がまちがっているのではないか」と生意気なことも…

ニンジャスレイヤーを楽しむための、最初にして最大のハードル

(2015年5月14日23時34分追記:読み返したらコピペミスで文意不明の箇所などがあり、こまごま修正) ■長い前置きこのダイアリーでも何度か言及した英国のミステリ小説家で、『女には向かない職業』や、『トゥモロー・ワールド』の題で映画化された『人類の子…

雄山「学者どもに翻訳をやらせるなっ!!」中川「ははっ」

以下エントリを未読の方は、ぜひそちらからご覧ください。 翻訳者「25年前に頼まれた翻訳オワタ\(^o^)/」 出版社「え」 http://d.hatena.ne.jp/islecape/20100823/p2 上記エントリの続編として、岩波文庫のあとがきで翻訳者がいかに「怠惰につき出版が遅れ…

翻訳者「25年前に頼まれた翻訳オワタ\(^o^)/」出版社「え」

塩尻公明さんの悲劇 岩波文庫版ジョン・スチュアート・ミル著『自由論』(原題:"On Liberty")のあとがきに、岩波書店の吉野源三郎がこんなことを書いている。 一九三八年ごろ、三木清、栗田賢三両氏と私とで相談して、岩波文庫に収録すべき哲学関係の文献…